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ライブレポート

PARTY ZOO 9/11 @ ダイヤモンドホール

まだM.A.Dロスなのに、この先PARTY ZOOロスになったらどう責任取ってくれるんだ

遡ること2016年4月。MUCCとAKiによるMAVERICK DC presents DOUBLE HEADLINE TOUR 2016 「M.A.D」のファイナル公演で、MUCC逹瑯がゲスト(といってもほぼレギュラー)出演していたKenに対して発した<今度は、K.E.Nでやりましょうよ!>の一言をきっかけにPARTY ZOOが始動した。(逹瑯よく言った!ありがとう!)公演ごとにラインナップやセッション内容、そしてKen With Naughty starsを仕切る園長(!)も異なることから、どんなステージが繰り広げられるのか、楽しみで仕方なかった。

初日を迎えた9/11。愛知DIAMOND HALLにAKi、BAROQUE、gibkiy gibkiy gibkiy、MUCC、Ken with Naughty starsら猛獣たちが集まりパーティを催した。

 

17:10を過ぎたころ。
暗転と同時に「Fx$k the WORLD!」が響き渡ると、前に押し寄せる観客、そして大きな歓声のなか、トップバッターのAKiが登場。MOTOKATSU(Dr)とのセッションで観客を一気に引き込むと、加藤貴之/たっぱ(Gu)とYOUSAY(Gu)が加わり「FREAK SHOW」へ。ベースをかき鳴らしながら熱量たっぷりに歌い上げる。その勢いのまま「ミッドナイト/狂騒/DARLING:」に突入し、AKiの煽りに応えるように観客も拳を振り上げる。
<PARTY ZOO初日!!>
ステージに立つ彼はもう"シドの明希"ではなく、ソロアーティスト"AKi"だった。今日を楽しみにしていたと笑顔を見せつつ、話題はPARTY ZOOグッズのTシャツ背面の動物似顔絵イラストについて<イケメンの魚いたでしょ?アレ、俺!>と自虐を含ませつつ、笑いを誘う。(MC上手になってんじゃねえか!)エモーショナルなダンスチューン「FAIRY DUST」ではベースソロでフロアを沸かせ、叙情的な「Wait For You」へと繋ぐ。
<11月リリースの新曲やります>初披露とは思えないほどの盛り上がりをみせた「STORY」は、疾走感のある爽やかなロックチューンだ。前回のソロツアー時に披露され、音源化を望む声が大きい人気曲「libido」。ブルーの照明を浴びながら、首をなぞり舐めるように歌い上げる。彼の魅力は醸し出されるエロさだ。
ラストの「The Inside War」で、Kenがギターもマイクも持たずステージに飛び込む! 全身に豹柄を身にまとい、下手ギターのたっぱとじゃれた後、スッと姿を消した(笑)。
持ち時間、40分。今のAKiの魅力を最大限に引き出せた素晴らしいステージだった。初の全国ソロツアー後、V-NATIONや初の海外公演に出演したことが、AKiとしての自信に繋がったのだろう。正直、7月末のツアーファイナルからも成長を感じられた。多分彼はまだまだ伸びしろを持っているはずだ。AKiが真っ直ぐ観客を見つめるその目に迷いはなかった。


<次は誰かな?>

高揚する観客を、赤子の鳴き声のようなSEが襲う。sakura、kazu、aie、kazumaが黒い衣装に身をまとい姿を現す。gibkiy gibkiy gibkiyだ。9/11会場限定リリースの最新ナンバー「I LOVE YOU」。タイトルと曲の印象が真逆だが、これが彼らの提示する"I LOVE YOU"なんだろう。そのまま「箍を外す場合、穴に群れる具合」へ続く。狂気的な音に殴られるような感覚だ。
「蟻は血が重要である」、「形の無い、何よりも、愛したのは、お前だけが」ではKenが加わり、メンバーと目を合わせ音を奏でる。身なりは豹柄のふざけたおじさんだが、ギターを持つと、不思議とカッコよく映るからズルい。「脳内に」ではaieのギターをkazumaが掻き鳴らすシーンもあった。両手を合わせ、ステージを去っていく。衝撃的、と言えばいいのか。何もかも初めて見るステージだった。見てはいけないもの、いや何を見ているのか、私の脳では処理しきれない凄さがあった。


ステージ後ろに<Merry Go Round>の文字が流れる。Deeply Entwining Session企画、Merry Go Round Respectsの時間だ。
gibkiy gibkiy gibkiy+ミヤ(MUCC)のメンバーで「禁じられた遊び」、「モルモット」、「桜の満開の木の下で」の3曲を鳴らす。04年に解散し、ビジュアル系バンドに多大な影響を与えたMerry Go Roundの楽曲をリスペクトを込めて奏でるミヤの姿が強く印象に残っている。


4組目は、BAROQUE。光に包まれるようなライティングのなか、「DREAMSCAPE」でフロアを揺らしていく。伸びやかで美しい圭のギターフレーズは、どこかKenの音に近いものを感じる。しかし2曲目「ガリロン」の途中でトラブルが発生し、ギターの音が鳴らなくなってしまう。急遽、怜が機転をきかせ、アドリブの歌詞を交えて歌う。曲を終えると、彼は観客に背を向けてアンプの前に立つ圭にそっと近づきハグをする。
振り返った怜は、笑顔でサポートメンバーのTOKIE(B)、KENZO(Dr)の紹介に移り、<ギタリスト兼タオリスト圭!>と声を上げると、圭はタオルをギターに見立てて<ジャーン>と口ずさむ。(かわいい) その後も、ZOOバスでの移動話や、MUCCグッズのパーカーズーのことまで、2人は流暢に話を繋げていく。様々な困難を乗り越えキャリアを積み重ねてきたからこそ、焦る姿をみせずトラブルに対応できたのかもしれない。
圭のギターが戻ると、「SWALLOW THE NIGHT」で前半の2曲とはまた違った印象を植え付け「MEMENTO」へ。そしてロックチューン「魔女と林檎」「我代道」で先ほどのトラブルを吹き飛ばすようにフロアを熱狂させる。照明を落とし<僕が照明になるよ>と、小さなライトを手に幻想的な世界が広がり、バラード「CELEBRATE」を奏でる。ラストは「PLANETARY LIGHT」。途中、マイクを手にしたKenが乱入!怜と圭、そして観客と共にBAROQUEの音楽を楽しみ、ステージを後にした。


トリを飾るのは、MUCCだ。ミディアムバラード「THE END OF THE WORLD」で壮大な幕開けを告げる。そして逹瑯のデスボイスから、轟音が響き「ENDER ENDER」へ。そしてYUKKEが初めて作詞作曲を手がけたNEWシングル「CLASSIC」は、自然とフロアから手拍子が起こり、ライブに欠かせない1曲へと成長していた。発売おめでとう!
<ムックです>逹瑯の声に、フロアから大きな拍手と歓声が沸く。続けて<AKiはM.A.Dからさらにパワーアップして。V系と言ってもスタイルは様々で、俺とマオくんじゃ全然違うし。今日はV系の系譜を作ったkazumaさんや、2人でのスタイルを確立した怜もいる。でも今まで出てきたバンドを忘れさせるくらい、楽しませるのがトリの役目です!!>と、好戦的だ。その発言を聞き、後ろでニヤつくミヤの姿も印象に残っている。ムックは本当に楽しませてくれるから、ズルイ。
そしてポップなメロディに儚い歌詞が乗る「ハイデ」へと繋ぐ。くるくると回りながら跳ぶ逹瑯とミヤを見て、フロアも一緒に跳び、自然と笑顔になる。
攻撃的で展開の多い「KILLEЯ」では逹瑯が観客の上へと足をかけ、ミヤも両手をフロアへ伸ばし"こいよ"と煽ると、そのままラストへ向け加速するように「Mr.Liar」を叩きつけた。さらにライブ定番曲「蘭鋳」の前には<夢烏の皆さん。他のファンの皆さんにムックのライブは怖くないことを教えてあげて下さい>と、逹瑯が呼びかける。カウント前のジャンプ時には<ムックのライブ初めての人は1回立ちなさい>と、初見のファンを一通り弄ったあと、<全員死刑>で、フロアをぐちゃぐちゃに。ラストは「TONIGHT」で豪快に締めくくった。


再び幕が開くとミヤ園長の号令で集まった"Ken with Naughty stars"のKen(Vo)、ミヤ(G)、YUKKE(B)、Sakura(Dr)4人の姿が。4人で、02年にKenを中心に結成されたSONS OF ALL PUSSYSの「DANCE」を披露!06年以降活動休止(?)状態にあり、懐かしのナンバーにフロアも熱狂。そして、Kenは、圭を呼び込み<「Speed」をやります>と、発言したのだ。喜びと驚きの表情を隠せないファンたち。メロディとともに歌い出したのは、上手からこっそりと現れたAKi! 途中からちゅっちゅっとKenのリップ音がマイクを通して会場に響き渡る。お互いの腰に腕を回し、歌い上げた後は揃ってお辞儀をする。続いて登場したのは、LサイズとMサイズのパーカーズーを着て登場したのは凸凹コンビ(と、もう呼んでいいでしょう)の逹瑯と怜。ミヤがアコギに持ち替え、KenとAKiがそれぞれ楽器を手にすると、L'Arc-en-Cielの「Vivid Colors」を奏で、ボーカルの声が聞こえないほどの声が溢れる。最前列、隣に居たお姉さんは目に涙を浮かべていた。フロアもステージ上もキラキラと笑顔で溢れていて、みんな幸せそうだった。本当に。
ラストは出演者全員が登場し、このPARTY ZOOのために作られたZOOソングで締める。サインの入ったたくさんのカラーボールが宙を舞い、SATOちが両手を上下させ謎のダンスを踊り、圭がYUKKEのほほにキスをしたり( #ゆっけ許さない )と、初日とは思えないほどハッピーな空間だった。いい意味でライバルであり、仲間でもあるバンドが、枠にとらわれることなく自由に音楽を楽しんでいる姿がとてもうれしかった。本物のPARTY見せてくれてありがとう! このPARTYに顔を出さないなんて、絶対に後悔する。公演を重ねるごとに、M.A.Dのように忘れられない素晴らしいイベントになっていくだろう。